夢のつづき


No,1

 ♪~ どこまで行こう 汽車ポッポー 入りたい子は この指とーまれ

 すると、空から 雲くんが おりてきました。

「ちこちゃん ぼくも なかまにいれてよ」

すると、犬の ワルが いじわるそうに いいました。

「君が 変身できたら 仲間に 入れてあげても いいけどね」

No,2

 「そんなの かんたんさ。ほーら見て」

雲くんは でんぐりかえると  機関車に 変身しました。

「さあ、どこに行こうか?」

みんなは 月まで行きたいと言いました。

ワルは ニヤリと 笑いました。

「むりに 決まってるじゃん」

機関車が 空高く上がっていくと あまい雨が ふってきました。

No,3

 「あ、虹の トンネルだ」

「ふわふわして 気持ちがいいね」

「ワタガシ  おいしい!」

みんなは ねむってしまいました。

No,4

 ゴロ ゴロ ピカ ピカー!

カミナリこぞうが いばってやってきました。

「どけどけー! じゃまだ じゃまだー」

 虹の トンネルはきえ、まっさかさまに 落ちていきました。

No,5

 みんなを たすけてくれたのは 

お月さまの 大きな手 

 ♪~ ゆーら ゆら ふーわ ふわ

きょうも いっぱい あそんだね 

ゆりかご ゆらり ねんねしな

 

ちこちゃんたちは お月さまの こもりうたを聞きながら ねむりました。


『夢のつづき』 の制作過程や背景など

 講談社フェーマススクールズ絵本グランプリ出品作品

 画材  /  ワトソン・アクリル絵の具・水彩絵の具・クレパス・パステル・色鉛筆

ケント紙は扱いが難しく筆あとが残りにくいので、この頃から厚口の画用紙やワトソンを使うようになりました。当初は4場面、8ページで構成されていましたが、その後、1枚追加して物語を作り直しました。文やセリフも変更しました。