くんちゃんは 学校の 絵画コンクールで、

お母さんの絵をかいて きんメダルを もらいました。

 

 

「お母さんに 見せてあげよっと」

p,1


 

 

 

 

 

家に着くと お母さんと いもうとの赤ちゃんは るすでした。

 

 

「はやく 来ないかな~」

p,2


 

 

そこに ミツバチの ひめちゃんが やってきました。

 

「くんちゃん たいへん たいへん!」

「そんなに あわてて どうしたんだい?」

「みずうみの近くの 青い木に くんちゃんの お母さんと 赤ちゃんが スモーキーに つかまってたよ」

 

「えー! はやく 助けにいかなくっちゃ」

p,3.4

 

 

 

 

バタバタ バッタン ドキドキ ドッキン

バタバタ バッタン ドキドキ ドッキン

p,5.6


 

 

「おーい、くんちゃん。そんなに急いで どこに行くんだい?」

小金もちさん。お母さんが スモーキーに つかまったんだ」

「それは 大変だな。ぼくが スモーキーを やっつけてあげる。そのかわり きんメダルをちょうだい

 

すると、となりにいた カミヤくんが 小金もちさんを おしのけて いいました。 

 

 

「くんちゃん、いそいで お母さんを助けにいって」

p,7.8


 

 

 

 

「くんちゃん きんメダル おめでとう。ぼくからのプレゼントだよ。

もうすぐ 雨がふるから 気をつけてね。」

 

「ありがとう。じゃあ ぼく いくね」

p,9


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いそげ いそげ!」

p,10

 

 

くんちゃんは 目の前がかすんで 急に とべなくなりました。

 

「ゴホンゴホン……。このにおいは カメカメブラザーズだな」 

「おーい くんちゃんじゃないか。ぼくたち みどりのカプセルで 森を消毒してるんだ」 

「そ、そうなんだ……。

その みどりの カプセルを ぼくに ゆずって くれる?」

「くんちゃんは きんメダルをとったから プレゼントするよ」

「ありがとう」

 

 

p,11.12


 

 

 

しばらく行くと、ひめちゃんが教えてくれた みずうみと 青い木が見えてきました。

 

「雨がふってきたぞ いそがなくっちゃ」

 

バタバタ バッシャン ドキドキ ドッキン

バタバタ バッシャン ドキドキ ドッキン

p,13.14


 

 

 

くんちゃんは 青い木につくと 大きな声でさけびました。

 

「お母さん どこにいるの!」

「へ、へ、へ。 やっときたな~。

お母さんを 助けたかったら その きんメダルを よこせ」

 

「ぜったいに やるもんか!」

p,15.16


 

 

 

 

くんちゃんは いそいで みどりの カプセルを 投げました。

でも、スモーキーの おしりから 出た糸が 早くて、くんちゃんは 地面に 落ちてしまいました。

 

「お母さん 助けて――!」

 

 

p,17.18


 

 

雨がやみむと、スモーキーが また くんちゃんに 近づいてきました。

そこに ホタルがやってきて おしりから 光を出しました。

 

「こら! くんちゃんを いじめるんじゃない ピカッ」

「こら! くんちゃんの お母さんは どこだ ピカッ」

「こら! 早くいえば 助けてあげるぞ ピカッ」

「わかったから 光だけは かんべんしてくれよ~

くんちゃんの お母さんは まだ 近くに かくれていると思うよ。おれさまは 遠くに行くから もうかんべんしてくれ。ごめんなさーい」

p,19.20


 

 

 

 

「おーい くんちゃん 大丈夫か?」

「おーい くもすけは 遠くに 行っちゃったよ」

「おーい お母さんに きんメダルを見せるんでしょ?」

 

「う、うん。でも、ぼく もう力が出ないんだ……」

p,21.22


 

 

そのようすを 見ていた サリーが くんちゃんを だきかかえました。

 「お母さんを きっと 見つけてあげる」

「でも、どうやって?」

 すると、サリーは 美しい声で 歌をうたいました。

p,23.24


 

 

♪~ 

きこえていますか 

くんちゃんの おかあさん 

くんちゃんは みずうみの ほとりに います

日がしずむ前に 

くんちゃんを むかえにきてください

まってます

 

 

サリーは 何回も 歌いました。

p,25.26


 

 

 

 

 

「おかあさん!」

「くんちゃん!」

p,27.28


 

 

 

 

 

 

 

「ぼくね ぼくね こわかった……お母さんに きんメダルを 早く 見せたくて がんばったんだ」

「え! くんちゃんが きんメダルをとったの?」

 「そうだよ。お母さんの絵で きんメダルをとったんだよ」

 

p,29


 

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ すてき! くんちゃん ありがとう」

p,30


 

 

 

 

 

森の なかまが あつまってきました。

「くんちゃん きんメダル おめでとう!」

p,31.32


 『くんちゃんのきんメダル』の制作過程や背景など

 画材 / 画用紙・アクリル絵の具・クレパス

第14回 こどもたちのための『ミツバチの童話と絵本のコンクール』 に応募した作品集です。

最終場面は株式会社山田養蜂場『2013年ミツバチの絵本チャリティーカレンダー』7月に掲載されました。

山田養蜂場作品を応募した年は上京していた時期とかさなります。短期間でしたが地方とは違う環境で暮らせたことで多くのヒントを得ました。とても新鮮な感覚で自由に創作した記憶があります。登場するキャラクターは当コンクールに応募しなければ誕生しませんでした。この経験をきっかけにして虫たちのかたちに興味をもちはじめます。文は自身で考える公募でしたので想像を思いっきりふくらませ短期集中で制作しました。文は多少の変更はありますが大筋は変わりません。

 その後、当コンクールには3回チャレンジしましたが、文はすでに決定されていたため著作権の関係上ホームページ上に掲載できません。でもチャレンジしたことで新たなキャラクターを誕生させることができました。


(山田養蜂場 第14回「こどもたちのためのミツバチの童話と絵本コンクール」作品より)